レッスン理念

 

  日頃のレッスンでは、小さなお子さんから大人の方まで、個性を活かしながら生徒さんそれぞれの目指す音楽を実現すできるよう、更なる楽しさの領域に進んで行くための手助けをしていきます。

音楽を通して様々な文化や自己と向き合うことで視野を広げていきながら、自らの心で感じたことに耳を傾け、ピアノを通してそれを表現できる確かな力を育んで行くことを目指します。

 

♪音楽をすること♪

 音楽をどう捉え感じるのか。芸術に対して、どのような感覚を持って接していくのか。こういったことは、人によって少しずつ違っていて当然であり、だからこそ、自分が自分の感覚で、様々な可能性を模索しながら音楽と触れ合う楽しみが生まれます。

 

 楽器をとりあえず何となく弾けるだけでも、それはとても素敵なことです。音楽と戯れるという意味では、十分に音楽を楽しむことが出来ると言えるかもしれません。しかし、何となく楽器が弾けるというだけでなく、自覚を持って、今よりも高いレベルでピアノや音楽の様々なことを理解していく事によって、また更なる楽しさの次元に到達することもできるのです。そうすると、様々な文化に対して、音楽を通して自分から能動的に関わることができる喜びもどんどん深まっていきますし、時間芸術である音楽を探求していくことで、その場にしかない儚いものも大切にできるような繊細な感受性も育まれていきます。

 

 こういった、より高い次元を求めるモチベーションは、「充実した楽しい練習」のための大きな原動力にもなっていきます。音楽を続けていく限り、誰しも際限なく自分自身を成長させていくことができるのです。とても素敵なことだと思いませんか?

 

 さらに子供達には、レッスンの中で人の話を聴く力、集中して物事に取り組む力も身に付けて行くことができ、またアンサンブルの体験を通した協調性の発展など、人間的な面での成長にも、音楽は大きな役割を果たしてくれることでしょう。

 

♪テクニックについて♪

 音楽の感じ方が人それぞれなのと同様に、手や身体の癖も、実は人によって少しずつ違っています。それに伴い、楽器と身体の最も自然な関係、つまりテクニックにも無限の微妙な違いが生じてきます。これは、どのような響きを求めるかという「耳」が、手の感覚に先行することで最良のコンビネーションを得ることができるので、テクニックと音楽表現を分離して考えることはできません。

 

 ただ、自分の中にイメージした音楽を、最も自然に実際の響きとして実現していくにはどうすれば良いか、というテクニックの法則性も確かに存在しています。身体を効率的に使えることで、自分が表現したい方向性の音楽を、より自然体で表現することができます。それは、聴き手により鮮明に伝えられるということです。それは同時に、個々の身体にとって最も無理がなく、生理学的に理にかなうので、腱鞘炎など大半の故障等を避けることもできます。

 

 せっかく音楽と楽しく付き合っていく時に、身体の痛みなどの大きな苦痛を伴ってしまっては、不自然な身体の歪み等の原因にもなりかねませんし、楽しさも半減してしまいます。 一人ひとりの生徒さんの身体と楽器の自然な関係を見つける手助けをしながら、本当に心から望んだ音楽を実現していくことができるテクニックを育んでいくことを目指します。

 

♪ロシアピアニズムについて♪

近頃、ロシアピニズムによるレッスンが広まり始め、多くの方々が学んでいらっしゃいます。

私自身は、中学生のころにゲンリヒ・ネイガウスの演奏の魅力に取り付かれて以降、一部のロシアピアニズムに属する演奏家の演奏には格別の魅力を感じ、そういった演奏芸術の世界を求めて学んでまいりました。

ただ、レッスンという場においては、ロシアピアニズムという何かではなく、演奏者、つまりそれぞれの生徒さんが求める音楽の実現をお手伝いすることが、まず大切だと考えています。

 

導入期のお子様を初めとする初心者の方へのレッスン、または学びをさらに深めていくことを希望される経験者の方にも、ロシアピアニズムに基づくメソッドによる研鑽をお勧めすることが多いのは確かです。ただ、その理由は、それがロシアピアニズムであるからではありません。音楽とテクニックの良好な関係性、芸術的で色彩豊かな表現の可能性の豊かさにおいて、ロシアのピアニズムはとてもとても秀でていて基本が体系的であり、奏法の合理性においても日本人の華奢な体格に有利に思われるためです。

そもそもロシアピアニズムと一口に言っても、その内実は様々です。ただ、ピアノを声のように歌わせること、色彩豊かに音色を生み出すこと、合理的に弾くこと、作品の精神的内容を演奏者自身を通して活き活きと表現すること、など目指している演奏に共通点は多いです。

生徒さんが別の表現の方向性を目指す場合でも、他のピアニズムと比較してみたり、それに沿った助言をさせていただきますし、レッスン内容もロシアピアニズムやロシアものに固執することはありませんが、他のピアニズムと比べて、発想の点からして根本的に異なる部分も多いため、レッスンでの助言の多くは、主にそういった芸術観に根ざしたものとなります。

 

♪ソルフェージュについて♪ 

 レッスンの中で必要に応じて取り入れていきます。音楽の理解をより深めていくために必要な、適切な音感や拍感、読譜や聴音の能力などを育み、ジャンルや編成を超えて総合的な音楽的能力・感受性を発展させていくことで、ピアノの演奏にも活かされいきます。自分の中で音楽が自在に鳴り響かせられる、いわゆる内的聴覚が育つと、楽譜から活き活きとした音楽を感じ取り、それを演奏することができるようになります。。

 *教室に在籍していない方からのご依頼・グループでのご依頼もお受けいたしますので、お気軽にお問い合わせください。

 

 

♪その他♪

 年に1~2回ほどの頻度で、主に都内の会場にて発表会を開催しております。

 

<過去の発表会・勉強会実績>

2023年7月 発表会@渋谷美竹ホール

2022年12月 クリスマス会@アレイホール

2022年7月 発表会@美竹清花サロン

2021年12月 クリスマス会@アレイホール

2021年5月 発表会@美竹清花サロン

2020年12月 クリスマス会@アレイホール

2020年5月 発表会@美竹清花サロン→コロナ禍のため中止

2019年12月 クリスマス会@アレイホール

2019年4月 発表会@すみだチェリーホール

2018年12月 クリスマス会@ライブカフェ エクレルシ

2018年4月 発表会@すみだチェリーホール

2017年5月 発表会@紀尾井町サロンホール

2016年4月 発表会@紀尾井町サロンホール

2016年1月 発表会@仙川劇場